東海物産株式会社

「お客様と共に前進」する環境対応型企業

マルハナバチの増殖と商品化

バイオベスト社のマルハナバチの増殖風景

マルハナバチは温度と湿度を制御した工場内で増殖されます。
温度や湿度を変化させることで春夏秋冬を作り出し、餌として花粉と砂糖水を与えて飼育します。
マルハナバチの商品は、働き蜂が50~60匹程度まで発達した巣を梱包し、ハウス内で利用できるように工夫しています。
餌を与え続けることで巣は発達し続けますので、輸送されている間に働き蜂は羽化し続けます。
実際にハウスの中で利用されるころには働き蜂は100匹程度になります。

大量増殖のためには、一部の巣を出荷せずに飼育を継続し、そこから大型の雌蜂である新女王蜂と雄蜂を生産させます。
これらを交尾させた後、交尾した新女王蜂を冷蔵庫で保管して約3か月間、冬眠を経験させる必要があります。
冬眠期間が終了した新女王蜂(≒女王蜂)を1匹ずつ専用の飼育箱に移し、常温に戻して花粉と砂糖水を与えて飼育し、産卵させ、働き蜂を生産させます。
女王蜂を巣箱に入れ産卵させるためには独自の工夫が必要で、この女王蜂に産卵を誘発させる方法は現時点でも最高の秘密とされており、情報は公開されていません。

バイオベスト社の出荷風景

マルハナバチを増殖し巣箱に納めただけでは商品としては不完全です。
増殖したマルハナバチの巣が品質を維持された状態で利用者に届けられることで初めて商品として意味を持ちます。
そのため、増殖工場から顧客までの流通経路、いわゆるロジスティックスが重要です。

当社のハニートーンは、ベルギーにある専用の増殖工場で生産されています。
ベルギーから日本への輸送は動物専用の低温庫を利用し、空港から三重県のストックポイントまで、保冷トラックをチャーターして低温で輸送しています。
国内輸送に関しても、配達ドライバーと適宜コンタクトを取りながら輸送する協力体制を構築し、移送中の温度は常にデータロガーを用いてモニタリングし、不測の事態に備えています。
また、当社の技術者が開発したベンチレーションハイブは、巣箱内の環境を大きく改善し、蜂がより良い環境で巣を発達させる機能を持ちます。

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