東海物産株式会社

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マルハナバチ用花粉給餌装置 ビーフィーダー

ビーフィーダーに群がるクロマルハナバチの働き蜂

マルハナバチは、花粉を集めるためにトマトの花に訪花します。
そのため、トマトハウス内のマルハナバチの多くは花粉を集められる場所を探しています。
この性質を利用して、当社は花粉給餌専用のデバイス「ビーフィーダー」を開発しました。
※マルハナバチだけでなく、他の授粉昆虫の巣箱外のタンパク質餌の供給場として国内特許を取得しています。

直観的に「ハウス内に花粉を置くとハチが花を訪花しなくなる」と感じるかもしれませんが、多くのハウスでの調査結果により、マルハナバチはトマトの花とビーフィーダーの花粉を行き来しながらバイトマークを着け続けることを確認しています。
当社では、ビーフィーダーに利用する花粉に関しても生産過程で特殊な工夫を行っており、日射不足などの悪天候などでトマトから花粉が放出されないときなどに絶大な効果を発揮しています。

巣箱から離れた場所に設置したビーフィーダー

ビーフィーダーは写真のようにハウス内の巣箱から離れた場所に花粉を設置した場合でも効果を発揮します。
花粉と同じ場所に砂糖水を置くことで、ハチにハウス内でトマト以外からも花粉や蜜を集めることができると学習させ、より多くのハチをハウス内に留めます。
現場の生産者によって新たな工夫が施され、花から花粉が出にくい時期にバイトマークの強さを調整するために併用するなど、日本独自の先駆的な手法として利用されています。

さらに近年では、ヨーロッパを中心に、ハチを有用微生物の運び屋(ベクター)として利用する手法が推奨されており、ビーフィーダーの新たな用途も模索されています。
ハチの巣箱の出入り口に有用微生物を散布しておき、出入りするハチがそれらを体に付着させて訪花すると花に有用微生物が付着し、そこで増殖する。
その結果、さまざまな病気を抑え込んでいることが確認され、大規模に展開しています。

この技術は複数の国で利用が認可されており、現在は屋外でも類似の調査が行われ大きな成果を上げています。(バイオベスト社Flying Doctorなど)
現在、日本では利用認可されていないため利用できません。

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