東海物産株式会社


微生物殺虫剤

プリファード水和剤



プリファード水和剤が登録適用拡大され、
施設栽培の野菜類のコナジラミ類及びワタアブラムシに使用可能となりました。
(2006.6.8)

ポジティブリスト対策として、また、
化学農薬に抵抗性のついた適用害虫の防除や
防除方法の限られたマイナー作物などに最適です。



プリファード製品パッケージ
(顆粒 100g入)
プリファードは、昆虫病原性糸状菌を有効成分とした微生物殺虫剤です。

人間に病気があるように昆虫の世界にも糸状菌、
細菌やウィルスなどによる様々な病気が存在します。

昆虫病原性糸状菌には多くの種類があり、
昆虫に対して非常に強い病原性を示すものもありまが、
その大半は人畜、魚類や鳥類には病原性を示しません。
中国の漢方でおなじみの冬虫夏草も昆虫病原性糸状菌の一種です。

これら昆虫の病原菌を害虫防除に積極的に利用しようとするものが
「微生物的防除」
です。プリファードは、ミツバチやマルハナバチにも影響が無く、
環境保全型農業での利用はもちろんのこと、
化学農薬に対する抵抗性発達の回避を目的とした場面でも
その特徴が大いに発揮される、まさに時代が求める防除資材です。
1.有効成分名と含有量
有効成分: 糸状菌ペキロマイセス フモソロセウス
Paecilomyces fumosoroseus strain Apopka97
含有量 : 1×109CFU/g
* CFU:胞子の数を表わす単位
(1g当たり10億個の生きた胞子が入っていることを示します。)
製品の形状
希釈状態
2.適用害虫と使用方法
適用作物 野菜類(施設栽培)

適用害虫 コナジラミ類(シルバーリーフコナジラミ・オンシツコナジラミ)
/ワタアブラムシ

使用時期 害虫発生初期(~収穫前日/使用回数制限無し)

使用方法 希釈(1000倍)・通常散布(害虫発生初期から7日おき3回散布)

使用回数 制限なし
3.効果発現までのメカニズム
  • )散布されたプリファード有効成分の胞子が虫体に付着します。虫体に付着しない胞子のほとんどは、時間の経過と共に生存能力を失っていきます。
  • )胞子が発芽し、虫体内に侵入します。発芽と侵入には、散布後8~10時間に亘って施設内温度18℃~28℃・相対湿度80%以上に維持することが必要です。
  • ) 虫体内に侵入したプリファードの菌糸は、虫体内 の体液を養分として急速に増殖し、1週間位で害虫を死に至らしめます。
  • ) 虫体内の菌糸が十分に発育した後、条件が良ければ虫体は菌糸で覆われます。また、虫体上に胞子が形成され、二次感染を引き起こし、長期間にわたりコナジラミ類の増殖を抑制することもあります。
4.感染のステージ
コナジラミの卵、幼虫、成虫の全ステージに対して感染します。成虫に対しては
最も明確な病原性を示しますが、2齢幼虫に対しては感染力がやや低下する場合が
あります。これは、コナジラミ類の2齢幼虫期間が短く(2日程度)、菌糸の侵入以
前に脱皮し感染をまぬがれる率が高いためと考えられます。

成虫への感染力が強いため、ラノーテープ(脱皮阻害剤)展張ハウスにおける
飛び込み成虫対策としても有効です。

また、化学農薬抵抗性の個体にも同等の感染力がありますので、ローテーションの一
剤として使用することは、コナジラミ類の化学農薬に対する抵抗性発達を回避又は
遅延することが期待できます。
5.使用上の注意
  • )本剤は入手後4~6℃(冷蔵庫)で保管し、開封後は早めに使い切って下さい。 (4~6℃で6ヶ月間保管できます)。
  • )散布液の調整は、まず本剤の所定量に少量の水(15℃~20℃)を加えクリーム状になるまでかき混ぜ、高温や直射日光が避けられる場所で2時間程度静置し、この後所定量の水を加え十分に攪拌して下さい。これは懸濁性を向上させるだけでなく、胞子の発芽準備を促し、効果を高める作用があります。またその際展着剤を加えて下さい。また、水道水を使用すると、他の昆虫病原性糸状菌製剤と同様に水道水中の塩素の影響により胞子が死滅することがあるので、散布液を作る水は汲み置きをして下さい。
  • )本剤の効果を十分に発揮させるためには、散布後8~10時間に亘って施設内を温度18℃~28℃・相対湿度80%以上に保つことが望ましいため、施設を閉め切ることの出来る条件下で使用して下さい。
  • )散布後の湿度を保持する為に、夕方散布し翌朝まではハウスを閉め切って下さい。コンクリート床の養液栽培等のハウスでは、湿度を一時的に高める為に通路に散水することが必要な場合もあります。散布翌日から曇雨天が続く時は、プリファードの使用に最も適しています。散布翌日からの天候を推測して散布することも重要です。
  • )コナジラミ類の少発生時から1,000倍液を7日程度の間隔で合計3回散布することが基本的な使用方法です。プリファードの病原性は圃場の諸条件(温度・湿度・害虫ステージの混在)によって大きく変動します。一般の施設では、菌の発育に必要な諸条件が伴わないことが多いので3回連続散布で感染の機会を高めることが必要です。中発生時以降に散布し、菌の生育に好適な環境を維持出来ない場合には害虫が増殖してしまい被害に及ぶことも考えられます。しかし、ある程度発生量が多くても、菌の生育に好適な環境が整えば1回の散布で十分な防除効果が期待できます。
  • )散布は十分な希釈液量を散布して下さい(200~300リットル/10a)。また、葉裏と生長点に十分にかかるように丁寧に散布して下さい。また本剤の有効成分は生菌ですので、散布液調整後は出来るだけ速やかに散布して下さい。
  • )遅効性で、効果の発現までには7日以上が必要です。
  • )一般化学農薬との混用は避けて下さい。
6.効果の確認と追加散布
  • )プリファードはコナジラミに感染すると、盛んに菌糸を発育させ虫体表面に菌糸を大量に発生させます。従って、プリファードにより発病死した害虫は明瞭に判定できます。しかし、プリファードに好適な環境が続かない時には、虫体 表面に菌糸が現われません。
  • ) 虫体表面に菌糸が現れない場合でも、散布7日後にはコナジラミの幼虫や卵は変色したり膨れたり(特に幼虫)します。また、成虫は葉にしっかりつかまって死んでいるので、感染の有無は比較的容易に確認できます。
  • ) 少発生時からプリファードを散布し、十分な病原性を発揮できた場合、コナジラミの成虫は徐々に減少します。しかし、コナジラミ成虫が目立ったり増えてい る場合には、 十分な感染が得られていないことが考えられるので追加散布が必要となります。
プリファードに感染し、感染虫体表面に
菌糸を発生させたコナジラミ成虫
7.一般農薬の影響
  • ) 殺菌剤
    混用は出来ません。また、近接散布にも注意が必要です。ダコニールやジマンダイセン等の総合的な病気の予防に使用される薬剤は、7日以上間隔を空けて散布して下さい。現在わかっている殺菌剤の影響については以下の通りです。

    <影響が大きいと思われる殺菌剤…2週間以上間隔を空ける>
    ジマンダイセン・オーソサイド・ダコニール・ベンレート・クリンヒッター
    リドミルMZ・トリフミン

    <菌糸の発育阻害影響があると思われる殺菌剤…1週間以上間隔を空ける>
    トップジンM・ゲッター・セイビアF

    <影響が小さいと思われる殺菌剤…混用出来ないが近接散布が可能>
    Zボルドー・ロブラールAF・ルビゲン・ポリオキシン・ベルクート

    *プリファード処理後散布より処理前散布の影響の方が大きい傾向にあります。
  • ) 殺虫剤
    殺虫剤との混用や近接散布に対しては、大きな影響が無いと思われますが十分な試験データが整うまで混用散布は控えて下さい。
    ・薬剤の中には、プリファードの効果に悪影響を与えるものがあります。他剤と混
    用散布や近接散布する場合には、混用参考表を参照して下さい。
8.人畜、魚類、訪花昆虫への影響と薬害
本剤は、有効成分を昆虫寄生性糸状菌の胞子とする生物農薬であり、その他の
環境への負荷も小さい「環境保全型」の生物農薬です。
マルハナバチ、ミツバチ、天敵昆虫に対しては影響がありません。また、魚類
や植物に対しても病原性や毒性はありません。また、薬害もありません。
9.他の主要害虫への感染
  • ) アブラムシ類
    国内でキュウリのワタアブラムシ対象の防除効果試験を実施し、防除効果は確認できています。極少発生時の同時防除は可能です。
  • ) スリップス類・ハモグリバエ類
    感染は確認できていますが、防除効果試験は今後実施予定です。
  • ) コナガ・ヨトウ類
    蚕を含めコナガやヨトウムシなどの鱗翅目幼虫に対する病原性は強くありません。また、昆虫寄生性糸状菌は菌株により寄生昆虫の選択性が強く、プリファードはコナジラミ類に病原性の強い菌株を選抜していますので、コナガやヨトウに対する防除効果は期待できません。


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