東海物産株式会社

「お客様と共に前進」する環境対応型企業

プラス・シリアル散布による小麦の増収技術

プラス・シリアルの小麦への散布は、ロシア・ウクライナをはじめ、世界の主要な穀倉地帯で積極的に行われている増収技術で、当社でも2010年より試験と普及活動を開始しました。
1,000ha以上の圃場で散布が行われ、増収することもありましたが、結果が出ないこともありました。

そこで小麦を確実に増収させるために、小麦の生理特性を研究し、既存の技術も参照しながらトライを繰り返すことにより、ある程度精度の高いマニュアルを作成することが出来ました。

小麦の増収の可否は、窒素の吸収カーブにあわせて、いかに窒素を供給し、吸収させるかにかかっています。
しかし、過繁茂になりすぎ、倒伏させてしまうと減収となってしまいます。

左:非散布区   右:散布区

まず、基肥は極力少なくし、追肥中心の施肥体系とすること。
そしてその追肥を確実に吸収させるために3~6葉期のプラス・シリアル散布を行うことでリン酸が発根を促し、窒素吸収を促進させます。
ここで窒素が不足気味の場合、尿素を混用することで生育を挽回させることも可能です。
さらにカリウムが茎を堅くし、倒伏に強い麦となります。

葉面散布は土壌からの養分供給を置き換えることは出来ません。
葉面施肥+土壌施肥を確実に行うことにより、相乗効果が生まれ、増収に結びついていきます。
ニュートリバント・プラス・シリーズは1回の散布で3週間以上肥効が持続しますので、このような作用が実現できます。

増収効果だけなら3~6葉期の散布だけでも効果を発揮できますが、出穂期に尿素を混用して散布を行うと、タンパク含量の増加や粒重増加を計ることが可能となります。
しかし、葉がより長期間活性化するために、成熟が若干遅れ、収穫時期が遅延する傾向がありますので、天候などの要因で収穫時期を重視する場合は出穂期の散布は慎重に判断してください。

これらの技術で飛躍的に収量を伸ばした例が続々報告されております。当社でもさらに研究調査を継続してまいります。