東海物産株式会社

「お客様と共に前進」する環境対応型企業

H2フローを利用した水耕栽培における根腐れの耕種的対策

水耕栽培で問題になりやすいのが根腐れ症状です。
一旦根腐れ症状が発生すると、生育の悪化、減収、最終的には作物の全滅にいたります。

根腐れの原因は、高温期に25℃以上の高温で活性化するピシウム菌が原因となることが多かったのですが、近年、低温気に20℃以下の低温で活性化するオルピディウム菌が原因となる事例も多発しており、水耕栽培は1年を通して根腐れの危険に晒されています。

ピシウムやオルピディウムによる根腐れを防ぐには栽培資材の消毒を徹底するしか方法はありませんでしたが、最近の研究で培養液の調整による耕種的対策が考案され、弊社でも効果が確認されましたのでご紹介します。

この手法の目的は、ピシウムやオルピディウムを死滅させるのではなく、遊走子発生を抑制することでそれぞれの菌の活性を抑制し、感染拡大を防止することにあります。

対策効果事例

水耕ホウレンソウにおいて半減していた収量が新設時の収量に回復した例を示します。

対策前
対策後

対策

(1)培養液添加用の湿潤剤(界面活性剤資材)H2フローを5,000~10,000倍で混入する。
(2)培養液中のCaイオンを300ppm以上に保つよう処方する。

H2フローの作物への影響について

H2フローは非イオン系界面活性剤を主成分としており、肥料と結合せず作物に吸収されることはありません。
当試験において、計量証明分析機関における収穫物の分析を行った結果、界面活性剤は検出されませんでした(検出下限未満)。

H2フロー