東海物産株式会社

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マルハナバチの餌集め

トマトを訪花するクロマルハナバチ

花粉の色は花の種類によって異なるため、花粉団子の色を見れば、その働き蜂が訪花した順番や何種類を訪花したかがある程度分かります。
自然の野草は蜜を出すことでハチを呼び寄せ、自分の花粉を同種の他の花に運ばせます。
そのため、同じ種の植物は特定の時刻に蜜と花粉を分泌するように進化し、ハチが同じ種類の植物を続けて訪花させるようにしています。
この蜜の分泌時刻は植物の種類ごとにおおざっぱに異なっています。
トマトの花粉の放出時刻は時期により差がありますが、午前8~11時くらいです。
この時間以外で花粉が必要な場合は、働き蜂は、効率の悪いトマトに滞留することなく、新しい餌場を探します。
この時、ネットが張っていない場合などはハウス外へ出て行ってしまいます。
当社の「ビーフィーダー」はトマトから花粉が採取出来ない場合の代替餌場として機能します。
これと当社のマルハナバチ専用花粉を組み合わせることで、ハウス外への逃亡が抑えられ、安定した授粉をもたらします。

トマトハウスで利用されているクロマルハナバチの巣内

花粉ポットの中の花粉を調べることで、その巣の働き蜂がどんな花に訪花したかがわかります。
トマトの花粉は白~淡いピンク色ですが、春~秋にかけて、トマト以外の色の花粉が見られることがあります。

ハウスの開口部にネットが張っていない場合などで、周辺に大量の野草が開花している場合、働き蜂は野草から花粉を集めてハウス内の巣箱に持ち帰ることを学習し、トマトの授粉には貢献しなくなります。

特に気を付けなければいけないのが、春のシロツメクサやツツジ、秋のセイタカアワダチソウなどです。
ハウスに逃亡防止策が無く、周辺にこれらの植物が植栽されている場合は注意が必要です。

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