クロマルハナバチ(Bombus ignitus)
アカツメクサを訪花するクロマルハナバチの働き蜂
クロマルハナバチは中国・朝鮮半島および日本の本州・九州・四国に分布します。クロマルハナバチは在来種と呼ばれていますが、北海道には分布していません。
4月下旬~5月にかけて冬眠から目覚めた女王蜂(創設女王蜂という)が単独でネズミの巣などの空洞を利用して産卵します。
最初の働き蜂が羽化した後、創設女王蜂は産卵に専念し、働きバチがエサである花粉や蜜を集めるようになります。
9月上旬から雄蜂、その後大型の雌蜂(新女王蜂)を産出し、交尾を終えた新女王蜂のみが越冬し、他の働き蜂・雄蜂はすべて死亡し巣は終了します。
ナタネを訪花するクロマルハナバチの雄蜂
特定外来生物法の施行によりセイヨウオオマルハナバチが許可制となり、在来種のクロマルハナバチに代替することが推奨されました。
切替開始当初は、性質の違いの理解が整理されておらず混乱がありましたが、
現在では、セイヨウオオマルハナバチとクロマルハナバチの性質の違いについての共通認識が醸成され、クロマルハナバチは比較的攻撃性が低いことなどから多くの生産者で活用されるようになりました。