東海物産株式会社

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マルハナバチの巣

クロマルハナバチの巣(綿を取ってある状態)

マルハナバチの巣には、女王蜂・働き蜂・蛹(繭)・幼虫・卵が入っています。
女王蜂は主に産卵を行い、働き蜂は花粉や蜜を集めるための要員です。
巣内には、働き蜂によって集められた花粉を貯めるための花粉ポットと、蜜を貯めるための蜜ポットがあります。
卵の期間は4~5日、幼虫の期間は14~28日(大きい幼虫ほど時間がかかります)、蛹は7~14日ほどで羽化します。
卵から成虫になるまでには最短で25日程度必要です。
働き蜂は行動上、二つのグループに分けられます。
ひとつは巣から外へ出て餌を集める外役蜂(外勤蜂)、もうひとつは巣箱内で幼虫の世話などを行う内役蜂(内勤蜂)です。
おおざっぱに相対的に大型の個体、あるいは相対的に若い個体が外役活動になり、小型の個体あるいは年老いた個体が内役活動を行います。
働き蜂が花から花粉を集めるためには、巣内に健全な幼虫が多く居り、花粉を欲しがっていることが必要で、ハウス内が高温になる場合は、巣箱内の幼虫の死亡を避けるために、巣箱を涼しい場所で管理する必要があります。

マルハナバチの幼虫の周辺は28℃くらいに維持されています。
巣箱内の働き蜂はそれ自体が発熱していて、温度が低ければ体を幼虫や蛹にくっつけて温め、温度が高い場合は巣箱内で翅を羽ばたかせて空気を循環させ温度を下げようとします。
中でも幼虫は高温に非常に弱く、蝋と花粉を混ぜてつくった薄い表皮の部屋の中で育てられています。
巣の内部の温度が32度を超えると、幼虫の部屋の壁である蝋が溶け出し、幼虫が部屋の外にはみ出しはじめ、働き蜂は正常に養育できないと判断し幼虫を捨ててしまいます。
この結果、巣箱内の幼虫数が減少し、巣箱内の花粉の要求量が極端に低下するため、働き蜂は花粉採集を止めてしまいます。
ハウス内で働き蜂に花粉を集めさせるためには、巣箱の温度に注意しておく必要があります。
当社の技術者が開発したベンチレーションハイブは、巣箱内の空気循環を促進することで高温下における幼虫の死亡を緩和するような効果があります。

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